三本杉

ますます、体調と財布の具合が悪くなってきた。
それと反比例するように暇だけは増えている。
暇が増えたといっても、それは24時間単位のことで、人生を単位とすると、甚だ心許ない。
折角、カメラを買ったんだし、これを片手に家の近所の名所を訪ね歩き、記録しておこうと思う。
名所といっても、なんせ世田谷なんで、見る人が感心するようなものはない(と、思う)
で、最初は三本杉を紹介しようと思う。
環状八号線と世田谷通りの交差点として有名な三本杉陸橋、渋滞情報でおなじみの場所である。
何の変哲も無い、見通しの良い普通の立体交差点であるが、どういうわけだか事故が多発する。
万年渋滞交差点ということが、ドライバーの心理に影響を与えているのだろうか。

江戸時代、大山詣でがブームになった時、普通は大山街道(国道246号線)を行ったらしいのだが、どういうわけか三軒茶屋で分岐して登戸道(世田谷通り)を行く人もいたらしい。
当然、何か理由があってのことだろうし、調べれば判ることだとは思うが、興味があるわけではないので「ふ〜ん、そうなんだ?」ということに留めておく。
地元の人以外見ることは少ないと思うが、世田谷通りの周辺には結構な数の石碑が建っていて、昔の話があれこれと語られている。
うろ覚えの記憶だが、その中のいくつかには「大山詣でのためにこの場所は多くの通行があった」というように書かれていたような気がする。
三本杉というくらいだから、そこに三本の杉の木があると思うのは、至極当然である。
当時の住人や旅人にとって大きな目印だったはずである。
現在、三本杉バス停でおりると、目立つのはスーパーや自動車屋さんばかりで三本杉など、どこにも見当たらない。
今ではもう無いのか?というとそんなことは無く、世田谷通りから少し入った場所にちゃんとある。
昔と違い、今は大きな建物が建っているので、世田谷通りからは見えなくなっているだけだ。

地図の赤丸で記されている辺りに三本杉はある。
民家の敷地内に生えていることは間違いないらしいのだが、一体、その中のどれが三本杉という地名の由来になった木なのか私には分らない。
「多分これじゃないのかな?」というのが次の写真。

野菜直売所の一角に残されているこの木が、三本杉のうちの一本だと思う。
販売所には人がいたので、聞いてみようかな?とも思ったが、恥ずかしいんで止めといた。