太ッとい蕎麦

今年は早々と小諸のそば七さんで、新蕎麦を頂いた。
あそこの蕎麦を初めて見た時は、失礼ながら「なんだ、こりゃ?」というほどの太さで、私には到底馴染めなさそうな蕎麦であった。
東京生まれの私は蕎麦に限らず、食べ物は噛まずに呑っこむのだ(東京でも上品な家庭で育てばそんなことは無いと思うが)
ここの蕎麦はそんなことをしたらエラい眼に合う。
きちんと咀嚼してから飲み込むのだ。
あれから数ヶ月、あの太い蕎麦が妙に食べたい。
長野の寒い冬の夜、軽く一杯飲んでから、あの蕎麦を暖かい出汁で食ったら美味いだろうなぁ。
若い方はそんなことやらんだろうが、私くらいの年代のオヤジは、最後のお酒をおちょこに半分くらい残しておく。
〆のかけそばを食べ終えた後、出汁に残しておいたお酒を入れて、飲み干していく。
暖かい店内から寒い表に出ても、体が急に冷え込むことは無い。
寒い中散歩をしてきたが、熱い蕎麦を食べることだけを考えていた。
あの太い蕎麦食べテェなあ。