君のダイヤルナンバー

私が子供の時、しつこく覚えるように言われたのは「自分の名前」と「家の電話番号」であった。
迷子になった時のことを想定してのことだと思うが、多分、他所の子も同じようなことを言われていたと思う。
若い人は驚くかもしれないが、電話番号というのは自分の脳に記憶しておくものだったのだ。
私のように物覚えの悪いガキでも、自分の家や、友達、ましてや彼女の家の電話番号は記憶していた。
今はもう、電話番号なんかほとんど覚えていない。
自宅は覚えているものの、会社や両親の隠居先、兄弟、親戚の電話番号は覚えていない。
そういったデータを記録しているデバイスを、少なくともひとつは常に持ち歩いているから必要がないのだ。
支障があるのは風呂に入っている時くらいだろう。
電話をかける時、電話番号をプッシュする機会は極端に減っている。
ただ、こういった電話機に馴染みのない年代の方や、登録されていない相手先にコールする時はどうなんだろう?
やはり、指で電話番号を回す必要がある。
日本のケータイのように分かりやすいキーボードが付いてればいいんだけど、iPhoneなんかやりにくいだろうな?
そこで私はiPhoneが日本で発売された暁には、大きなキーボードを付けた「電話機アプリ」を作成するつもりだ。
世のため、老人のため、私のために(老人はiPhoneなんか使わんか?)